韮山城址
忍者烈伝 |
忍者の術が目に見えるような描写で書かれていて、とてもおもしろかった!忍者が忍者として生きて行く様を彼らと同じ目線で見ながら、壮絶な生涯に鳥肌がたった。。これまでの忍者像をくつがえす作品。 |
謀将 北条早雲〈下〉 (角川文庫) |
小鹿範満を打ち破り興国寺城の主となった新九郎だが,その野望は収まらなかった.今川家家臣のままで終わるつもりのない新九郎の次なる敵は,伊豆を支配する公方である足利政知が嫡男,足利茶々丸であった.茶々丸は勘が鋭く洞察力に富んでいるといった長所とともに,その非情な残虐性を持ち合わせていた.そんな茶々丸を向こうにまわしつつも,新九郎は足利御所乗っ取りを見事成功させる.しかしながら新九郎の野望は,伊豆一国支配でも収まることの無い.相模制覇の第一歩として,火牛の陣を用いて小田原城をも攻略する.新九郎改め早雲となった彼は相模制覇を完全とするため,さらに三浦道寸(義同)も滅ぼさんとする.そんな中,死んだはずの茶々丸が次々と魔の手をのばす・・・.
今川氏親となった竜王丸,その母であり早雲の姉である北川殿,そして自らの長男氏綱との関係も描かれる. 本作品は,64歳で大往生するまで力強く生き抜いた早雲の人生を,最後の1ページまで余すこと無く伝えてくれる. |
小田原北条記 上―めざす関東制覇・早雲から氏康まで (教育社新書 原本現代訳 23) |
物語でもあり、史料でもある後北条氏の記録を口語体に直して出版した本。
教育者の歴史系本は良書が多いが、これはその中でも読みやすく面白い本である。北条早雲が伊勢宗瑞と名乗っていた時代から、息子、孫が南関東を制覇するまでの過程が書かれている。軍記物なので、かなりの誇張や後北条贔屓の場面はあるものの、口語で書かれているので読みやすい。加えて、一応は史料なのである程度の後北条氏の史実も見えてくる。特にライバルでもある房総半島の里見氏(里見八犬伝のモデル)との確執や、その里見氏を悪役にしている本書を読むと、作者の意図がどこにあるか微笑してしまう。 値段もお手ごろなので、ムック系を読むときの参考にもなるでしょう。 一読をお勧めします。 |